市長近況短信 No53  (7月下旬号)
  《危機管理・備えあれば…》

 電話がけたたましく鳴る。7月13日午前中、夏に発行する機関
紙「風」の打ち合わせの真っ最中。何か嫌な予感が…。
 第1報は「事故?事件?ガス自殺の可能性もあり」「プロパンか
都市ガスか?」第2報、第3報と次々に飛び込んでくる情報、鳴り
続ける電話。「硫化水素中毒の疑いがある。駆けつけた消防隊員と
警察署員も目や喉の痛みを訴え入院。」
 「ガス自殺」という通報からプロパンか都市ガスによるものとい
う前提で取り組んだところ、全く異なる種類のガスであったとのこ
と。日常生活の中では、思いもせずに過ごしてきた事態の発生に、
痛ましさに胸を衝かれ、考えさせられること学ぶことが多々ありま
した。

 翌14日、前々から判っていた大型台風4号の進路は、四国から
太平洋沿いを東に進み、関東地方へ近づく可能性大。台風ニュース
から目が離せません。降雨量も14日から15日にかけて多く、自
宅に居ても落ち着かず、日曜は朝を待って登庁。
 心配なのは鶴巻地区の舞台と呼ばれる地域。たびたび水害に襲わ
れる地域です。降水量が50ミリを越えたと聞くと、もう背中がム
ズムズしてきます。大根川が出水しているのではないかと心配が膨
らみます。役所に向かうと、水無川は濁流と化し、普段の優しい顔
とは全く違う鬼の形相です。鬼も規定の川巾の中に収まってくれて
いれば良いのですが…鶴巻はそういきません。役所の前には、既に
道路維持車が用意され、担当部は集合していました。
 市内の被害状況は20カ所に及び、担当課はその対応に奔走し、
バリケードや土のうも大活躍をしていました。

 さて、そんな日から一夜明けた16日は海の日。台風一過、快晴
とまではいかなくとも、多少蒸し暑い陽気でしたが雨も風も無く、
穏やかな祝日だなぁと思っていたところに、地震です。新潟を中心
とした中越沖地震と命名された地震です。
 一難去ってまた一難。3年前の中越地震の傷も癒えぬ内に、また
の災害とは、刈羽村や柏崎市を中心とした新潟付近の皆さんの心中
を思うと…言葉もありません。
 テレビの報道によると柏崎刈羽原子力発電所では、発電所設計時
に想定された震度を大きく上回ったとか、災害は人知を越えたもの
です。

 「水が足りない」「炊き出しが遅れていて、心配」「避難所の冷
房が切れてしまった」等々、困ったことが続出です。避難所に行け
ば、とりあえず命を繋ぐことはできるのかもしれませんが、完璧で
はありません。
 役所もできる限りの備えはしています。しかし、市民の皆さんに
は、中越沖地震が遠い話ではなく、明日我が街に起きるかもしれな
い出来事である!と考えていただきたい。残念ながら「公助」には
限界があります。常に「自助」を考え、ご近所の輪たる「共助」も
備えていただきたいと願っています。
 秦野市としては、国からの要請に応じて建築の専門家を被災地に
送り出しました。地震にあった家屋が、このまま住めるかどうか判
定をするためです。また、給水車は待機中、要請があり次第出動で
す。市として出来ることは全力を尽くしてことにあたります。

 最近、想定外の出来事…との表現が良く使われますが、その言い
回しで止まってしまっては前進はありません。大変であろうことは
充分承知のうえですが、想定の範囲を出来る限り拡大し「想定外」
が起きないように、万全に備える努力を行うべきだと考え、取り組
んでいます。



道路維持車が活躍します
        
土のうが道の崩れを防ぎます


バリケードで進入禁止


崩れた土砂が道をふさいでいます
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