| 市長近況短信 No79 (4月中旬号) | ||
| 《無風景》
団塊世代の第1陣、昭和22年生まれの同年生たちが定年を迎え ました。役所、学校、会社と60才定年制をもつ職場で、高度経済 成長を支えてきたベビーブーマーが、第一線を退き、後方支援に回 り始めたのはここ数年のことです。後任には若い世代が登用され、 仕事を始めていることでしょう。多くの知識や技術の伝承が不十分 であると危惧する声もあり、実に後方支援という言葉どおり、永年 の経験や培ってきた技術や心を伝える仕事に就かれる方も多いこと だろうと思います。 そんな同年生との話の中で「無風景」という言葉を聞きました。 勿論、辞書を引いても無い言葉のようですが、毎日同じ風景に接し ていると、意識の中からそのものが消え、見えなくなるということ のようです。毎日渡る橋、その欄干にはどんな装飾が施してあった かと改めて聞かれると「…?」。全く気づかずに、日々通り過ごし ていたことに愕然とした経験者は、意外と多いのではないでしょう か。 職場には、転勤、配置換えなどといった新しい環境下で仕事をす る機会が多くあります。当然、新しい環境に適応出来るかどうか、 不安を伴うのは誰でも同じです。新しい仕事、新しい人間関係と始 めからやるわけですから大変です。しかし、一つの仕事に長く携わ ると慣れに陥り、緊張が緩むといった弊害があるのも事実で、この 「無風景」という言葉も、それに繋がることのようです。 例えば、今年の冬は例年になく厳しい寒さでした。役所の正面に ある2つの自動ドア。ドアが開く度に、待合所に居る方々の足元を 寒気が襲います。暖房の効いた室内に居れば、尚更寒さが気になる ものです。2つなければ入口に人が並んでしまう程、大混雑するわ けではありませんが、引っ切り無しに開閉することで寒気は進入し てきます。2つの内、待合所側のドアを閉鎖することは出来ないか と提案してみました。当たり前のようにしてきたドアの開閉。さて 閉め切るのにはどうしたらよいのかと担当課は首を捻りましたが、 結局、冬期のみ片方閉鎖が実施されました。これで寒気の進入は半 分に?。暖房温度を上げることより、まず工夫を試みる。これと同 じようなことが各職場でもあるのではないか。この4月という大移 動の時がチャンスです。 役所では、昨年11月に中途採用がありました。採用は4月から という固定観念ではなく、人材が不足している部署にすみやかに補 充をしました。社会人採用ですから、いち早く戦力になりうると期 待しています。また、本年度より職員採用の年齢制限を撤廃しまし た。年齢や新卒か否か、採用時期にこだわることなく、必要が生じ た時に有用な人材を広く求め、我が市の発展に寄与して欲しいから です。 19年11月の新採用は事務職8名、20年1月に専門職1名、 この4月の新採用は事務職・専門職あわせて31名、総勢40名の 新たな仲間を迎えました。一部の専門職は4月早々に現場に就いて いますが、他の新職員たちは様々な研修を受け、その一環として、 先日、野外活動センターで宿泊登山研修会が実施されました。イス に座って講義を受けるだけではなく、文字通り同じ釜の飯を食べ、 協力し合って山へ登り、互いを知って友好を深めたようです。彼ら は4月半ば、配属された部署でデビューをしました。 前例にとらわれず、新鮮な目で見詰めてみると、工夫すべき点、 物質的に「無風景」となってしまっていること、もしくは精神的に 「無風景」に陥っていることに気づくこともあるのではないでしょ うか。自分自身にも何度も確認を促しながら、市政に取り組んでい きたいと思います。新旧交代の時期には、伝承すべきものはしっか りと伝え、改めるべきものは果敢に改革することが大切です。 新年度スタート時の今を、全職員が「無風景」に気づき再考する ための良い機会と捉えて欲しいと願い、期待をしています。 |
![]() 新採用職員を前にして語る ![]() やっと着いたぞ!山の頂 ![]() 表丹沢野外活動センターにて 共同炊事 ![]() 「おいしい〜」同じ釜の飯 |
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